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« モノとコト | 富山の女 »

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色覚について

美術の資料集を長く見続けるのには忍耐が要りますが
実際の絵を目の前にすると,その魅力に目を奪われる事があります.
色って印刷物だと全然違います.
(少なくとも私が小学生の頃は)

と,同じことがテレビや,もっと言うと記憶でも起きているような体験.
地元のチューリップ祭りで,色とりどりのチューリップに囲まれた時
「ああ,赤だ」
と思わず呟きました.
ふと,隣を歩く人の会話が耳に入ります
「やっぱ赤が一番キレイやねチューリップは.」

赤・白・黄色・ピンク,様々な色のチューリップ
どれも綺麗だな,個人的には黄色が好きかな,MIXもいいな
(ところで色MIXの花って遺伝子どうなっているんでしょうか)
なんて,映像やそれに基づく記憶をもとに,思っていたのですが
久しぶりに実物を目にして,圧倒的な赤の存在感
驚きました.
伝統的にチューリップが赤で代表されるには,理由があったわけです
これは普遍的な法則の域.

リンゴにツルツルのイメージがありますが
触ると意外と表面,ふさふさしてたりします
(中には蜜でベトベトのやつもいますが.)
でも,イメージの中のリンゴって,柿くらいツルツルで
それに気づかせてくれたのは「触憶の箱」という展示でした.
実物のデータを集めることで完成する概念が
実物から乖離しているケースが有る.

実際に三角形を見た時に活動するニューロンがあります.
世の中にはいろんな三角形がありますから,
いろんなニューロンが活動するわけですが
その活動を平均してひいた一本の線
それこそが「概念としての三角形」ではないか,という主張を読んだことがあります.

これに合わせて考えると,
概念がデータから乖離しているわけではなくて
実はデータの範囲が私たちの想像以上に広く
その広いデータの中に概念が存在している,と考えられます.
例えば,チューリップのイメージを形成しているデータが
チューリップの映像だけではない,ということ.
リンゴの皮はふさふさだけど,果物全体の皮から見ると
比較的ツルツルだとか.
そういう,もっともっとマクロで膨大な情報から,私たちは
1つ1つのモノの概念を作り出しているのかもしれません.

そんな事をチューリップ畑で思いました.
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研究 : Comment (1)

Comment


Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
NONAME |  2012.04.21 at 17:55 編集
リンゴがツルツルになる理由
http://www.pref.kyoto.jp/shohise/15400097.html